タイでは場面によりますがチップを渡すのが一般的です。法律の定めではないですが、マナーとして定着しています。
日本には無い風習ですのでうっかり忘れがちですが、忘れると相手を不快にさせたり嫌な客だと思われかねません。必要以上の高額を渡す必要はありませんが、気持ちの良い滞在の為適切に渡すようにしてください。
チップを渡す時は紙幣を渡すのがマナーです。20バーツから紙幣があるので、20バーツや50バーツを多めに両替して少額紙幣用の財布を別で持つと便利です。更に現金を分散するのは盗難防止にも繋がります。
小額紙幣は公共交通機関や屋台など様々な場面で使用するので、多めに用意すると便利です。
基本的なチップの必要な場面をご紹介します。
滞在ホテル
ホテルのグレードにもよりますが中級以上のホテルだと少なくとも紙幣を渡すのが基本です。つまりタイは20バーツから紙幣があるので20バーツが最低になります。
荷物を運んで貰ったりルームサービスなど何かを頼んで来てくれたら最低20バーツ、丁寧だったり感じが良いと感じたら50バーツ渡すと良いと思います。また、荷物が多かったりしても増やすのが良いです。もちろん20バーツを2枚で40バーツ渡したりなど全然ありです。
ベッドメイキングや掃除をしてくれた人に
いわゆる枕銭は50バーツぐらいからが相場ですが、「コーヒーをこぼしてシミができた」などひどく汚してしまったら多めにすると良いです。
私の場合連泊するときは毎日100バーツ置いています。多めにした方が丁寧に掃除してくれそうな気がするからです(気持ちの問題ですが)。サービスしてくれたのかわかりませんが、置いてあるアメニティーが増えていたことはあります。
支払い方は枕銭と言うぐらいですから、枕の上に置いておけば良いですし「FOR YOU」とメモを添えるとスマートです。
ホテルのコンシェルジュなどを利用した場合も、かけた手間にもよりますがいくらか渡すとスマートです。
レストランなど
請求額の5~10%と言われていますが、サービス料を払った場合あえて追加で払う必要はありません。レシートを確認してサービスとかサービスチャージ、SVCなど書いてあればサービス料です。それでも小銭は受け取らないのが一般的です。
尚、クレジットカードで支払った場合はあえて渡す必要はありません。
サービス料が無いレストランの目安は会計が500なら30バーツ、1000バーツなら50バーツ程度が相場だと思います。
1000バーツを超えるようなレストランだとほぼサービス料が発生すると思います。ですので100バーツを超えて渡す可能性は低いと思います。
マッサージ店
金額は施術を受けた時間に対して計算するのが基本です。庶民的な場所なら1時間あたり50バーツ、高級スパなどは1時間あたり100バーツぐらいからが基本です。
一般的にマッサージ店は施術料金が安い分チップありきの料金設定です。渡さないのは「ものすごく不快」の意思表示になると思ってください。
逆に「丁寧にしてくれた」と感じたら多めに渡すと喜んでもらえます。
タクシー
原則不要で、メーターをきちっと使ってくれたらお釣りの小銭を渡すぐらいで良いです。ただ、荷物が多かったり丁寧に運んでくれたり、すごく親切にしてくれたら渡してください。金額は20バーツほどで良いと思います。
メーターを拒否して高額料金吹っ掛けてきた悪質なタクシーには渡さなくてよいです。むしろ渡さないでください(そもそも乗らない方が良いです)。
その他必要な場面
ゴルフをプレイする方は、キャディーさんに渡すのが一般的です。ゴルフは拘束時間が長いので400~500バーツが相場です(300バーツ以下だとかなり満足してない意思表示です)。
チップは「個人的なサービスを受けた場合の感謝」が基本的考え方で、ケースにもよりますがある程度の時間拘束して何かをしてもらったら渡すのを検討してください。
チップの金額は相手を拘束した時間に、場面による金額を掛け算します。ローカルで大衆的な場面だと50バーツ、中級以上の場面になると100バーツを掛け算した金額が相場です。
例えば大衆的なお店でマッサージ1時間受けたら50バーツ、ゴルフを4時間プレイした場合400バーツ以上が相場となります。
チップ不要な場面
フードコートや屋台、ファストフード店などは不要です。スーパーやコンビニなども不要です。
市場や商店なども基本的に不要ですし、ローカルな場所は不要な場面が多いです。
基本的には個人相手に料金交渉する場合は、チップ込みの料金と思って良いです。
つまりトゥクトゥクなどは乗車前に料金交渉するので不要です。
ツアーガイド
日系の旅行会社のガイドは基本的に払わなくて良いです。日系のツアーは日本式の文化になっているからです。
ただ渡すのは自由ですので、サービスが良いと感じたら渡してください。
そもそもタイでチップは必要なのか?
時々「タイはチップは不要」と書いてあるのを見かけますが、そんなことはありません。必要と思ってください。
法律で定められた制度ではないですが、チップはマナーとして当たり前になっています。
もちろん基本は感謝の気持ちを表す礼儀なので、不快に感じたり過度に要求してくる相手に渡す必要はありません。
要するに渡さないのは不快に感じている意思表示となります。
相場以上の高額を渡す必要はありませんが、快適な旅行の為適切に渡すのをおすすめします。
特に滞在先のホテルなど何度も顔を合わせる可能性があるので、渡しておくのをおすすめします。多く渡したからサービスが良くなるとは限りませんが、渡さないと部屋の掃除の手を抜かれたり何らかのサービスが悪くなるかもしれません。
また、気分が良くなって高額を渡しすぎるのも良くありません。高額を渡す人が増えると相場を上げる事につながりますので、後に訪れる人に迷惑をかけます。
感謝はほどほどに、でも必ずしてください。
観光地や夜のお店などでは「チップ1000円」などしつこく言ってくることもありますが、渡さないようにしてください。そもそもチップは感謝の気持ちで渡すものなので、言われて渡す物ではないのです。