関西万博も残りわずかとなり、想像以上の人混みです。
公共交通機関も大変な混雑で、特に電車だと東ゲートなので行列凄いです。
こうなると「歩いて帰る事は出来ないのか」と考える方も居るかも知れません。
万博公式サイトにある主要な交通手段に自転車がありますし、万博会場は島ですが橋で繋がっている場所です。
それではどのようなルートになるのか、JRの駅までと市内中心部へのルートを解説します。
※当記事の距離の開始地点は夢洲駅としています。
歩くことはできる
結論歩けるかと言われると不可能ではありませんが、かなりの距離になります。
くれぐれも時間と体力には余裕を持ってください。
更に万博会場周辺は万博ルールと言って良いと思うのですが、会場周辺は歩行者も自由に歩かせてもらえません。
あちこちにフェンスや係の人が居るので、ゲートの外でもルートの指示をされます・・おかげで迷子になりにくいですけど。
距離的には東ゲートから出るのが近いですが、道路に出るまでグルグル歩かされます。
そもそもゲート前は行列の壁があるので、真っすぐ歩ける状況は考えにくいですが。
舞洲P&R駐車場に停めてシャトルバスに乗れなかった場合、舞洲まで同じルートになります。バスの予約が取れなかった時や行列凄い時は、歩いた方が早い時があるかも。
万博会場からの脱出ルート
とりあえず大きな道路に出ないと始まらないので、自転車置き場(手前は障がい者用駐車場)を目指します。
夢洲駅周辺と道路の間にはフェンスがあり、すぐには道路に出れなくなっています。
一般道の歩道に出るには夢洲自転車駐車場をひたすら目指しましょう。

まず東ゲートのエントランス前広場の東(ゲートの反対側)、万国旗(マップの旗マーク)が並んでいる場所に向かいます。
万国旗沿いを歩いていると自転車駐車場の案内があり、道路下のトンネルをくぐります。
早速ここが最初の難関です。
当日の混雑により変わると思いますが、行列の壁があるので万国旗ゾーンまでスムーズに行けない可能性が高く、見えてるのになかなかたどり着けません。
ここで体力の消耗は避けたいので、ゲートを出たらすぐ係の人に自転車駐車場までの方角を聞いてください。
ちなみに東ゲートから西ゲートまで外周を歩いた事がありますが、道路に出るまで「え?こんなとこ歩くの?」って雰囲気の裏通り。
秘密の近道みたいな雰囲気でしたが・・ノーミスでも大回りでした。
自転車ルートを進む
自転車置き場に到着したら、ようやく帰路のスタートです。
まずこちらが公式サイトの自転車のアクセスルートです。

渡れる橋が限られているので、徒歩でも自転車とほぼ同じルートになります。
西区から舞洲までママチャリで行ったことはありますが、自転車でもしんどいです。
ちなみに橋は歩道押し歩きとなっているので、徒歩でも問題ないでしょう。
最初の選択ですが、北ルート(舞洲方面)一択です。
会場より南の咲州に繋がるトンネルは歩行者と自転車の通行はできないので、北ルートの夢舞大橋を渡るしかないのです。
歩道は西側(左側)をキープして進むとよいです。

夢舞大橋を渡ると舞洲になります。
舞洲に到着した時点で約2㎞で、スムーズに歩けたとして30分ぐらいになります。
徒歩30分で済むなら現実的な距離と言えますが、むしろここからが冒険の始まりです。
舞洲には公園やスポーツ施設はありますが、他は物流施設やごみ処理施設のイメージ。
不思議な建物がありますが、下水とごみ処理の施設です。

お世辞でも便利とは言えない場所で(万博P&R駐車場もありますが)、そもそも電車通ってません。
つまり電車に乗る場合、更に橋を渡る必要があります。
舞洲は飲食店も少なく深夜営業はしていないと思いますが、一応コンビニは何件かあります。
路線バスがあるにはありますが、最終が22時台ですし期待しない方が良いです。
淀川方面を目指す
舞洲からJRの駅のあるUSJ方面を目指す場合橋を渡る必要がありますが、最も近い此花大橋は現在徒歩で渡る事ができません。
自転車MAPに「自転車通行制限区間」とありますが、歩道が封鎖されているので徒歩でも渡る事ができないのです。
結果大周りをして常吉大橋を渡る必要があります。
舞洲に到着後ひたすら真っすぐに進み、道なりにカーブしていくと常吉大橋にたどり着きます。
※P&R駐車場に行くにははふたつめの信号を左折、スポーツアリーナ方面になります。
常吉大橋は北側(進行方向左)にしか歩道がないので、左の歩道を歩いてください。
常吉大橋を渡った後の南に向かう橋は阪神高速なので歩行者は渡る事が出来ず、途中どこかで曲がっても此花通り以外はほとんど行き止まりになります。
つまり地図上で最寄に見える桜島駅には、徒歩で直接行く事ができないです(しかも歩くのは工業地帯)。

結果徒歩の場合JR安治川口駅が最も近い駅になり、続いて近いのが阪神なんば線千鳥橋駅になります。

最終電車に間に合うのか
JR安治川口駅から市内に向かう最終は0時4分で、これに間に合えばJR西九条駅まで乗車時間は3分です。
西九条駅では大阪環状線に乗り換えが可能で、大阪行きの最終は0時14分になります。
もし間に合えば大阪駅までは帰る事ができます。
千鳥橋駅は難波方面が23時51分と尼崎方面は0時11分で、尼崎の乗り換えに間に合えば神戸方面へのルートも可能性が出てきます。
舞洲から実質万博最寄駅のJR安治川口駅まではGooglemapで調べると、徒歩1時間46分、7.7㎞と出てきます(千鳥橋駅は8.7㎞で2時間)。
つまり休憩する時間や混雑を考慮しなければ、数値的には一応22時に出発すれば間に合う計算にはなります。※信号で止まらず、休憩もせず、やや早歩きでノンストップで歩き続けた時間なので、実際は厳しいとは思います。
やりがちな失敗ですが、もしルート検索を自動車で検索していたら5.4㎞と出てしまいます。
このまま通れればずいぶん違いそうですが、残念ながら歩けないエリアが含まれます。

「5㎞なら徒歩でも桜島の終電間に合うな」と思って歩き出した人は、大変な思いをしたかも。

夜中に工業地帯をなん十分も歩くことになります。
徒歩で市内中心部
いくらでも歩ける体力自慢の方向けに参考です。
弁天町までは2時間20分、ここで約10㎞になります。
心斎橋までは13㎞で徒歩3時間ちょい、大阪駅もあまり変わらない距離になります。
22時に出発して休憩なしで歩き続ければ、深夜1時ぐらいには到着できそうです。

ちなみに大阪ミナミエリアを深夜行動するなら、心斎橋より手前の堀江地区の方が治安良いです(元西区民の意見)。
ちなみにJR西九条駅と大阪メトロ中央線九条駅はかなり離れていますが、歩行者は安治川トンネルで往来可能です。

深夜通るのちょっと怖いですけどね・・8番出口はあるのかな?
夜中はシラフで歩いた事ないです。
一応以前書いたベイエリアの記事です。

ついでに周辺の駅情報
徒歩だと実質最寄り駅は安治川口駅ですが、周辺にあまりお店はなく時間を潰すのが難しい場所です。
ユニバーサルシティー駅には当然USJがありますが、夜中に突然行っても入れる訳もなく周辺レストランは22時ぐらいまでです。
ユニバーサルシティーウォークの営業時間内であれば、色々お食事を楽しめます(こっちはこっちで混雑してそうですが)。
他はコンビニがある程度ですが、海沿いの夜景や周辺ホテルがきれいなので眺めは悪くないです。
西九条駅周辺はそこそこお店があり、下町風でリーズナブルな居酒屋などがあります。
深夜はカラオケぐらいしか営業していないですし、他に時間を潰す場所を知りません。
見えてきたのは万博会場の不便さ
USJの周辺からでも万博会場までかなりの距離があり、橋が存在しても徒歩で通れるルートは一つしかないです。
そもそも徒歩の想定がされていない、元々便利とは言えない大阪ベイエリアの中で最も奥です。
また深夜の徒歩移動は治安面の考慮が必要で、通るルートの治安が良いかと言われると・・。
少なくとも夜中の工場地帯をかなり歩くことになります。
地下鉄が運休した時はコスモスクエア駅までの折り返し運転と、四つ橋線の時間延長などの措置がとられていました。
四ツ橋線に乗れたとしても沿線には治安の良くないエリアがあるので、中途半端な場所に夜中に放り出されると危険です。
場所の言及は避けますが、有名なあの辺や有名じゃなくてもあの辺も治安悪いです。
とりあえず深夜に土地勘のない駅で降りないようにしてください。
自宅やホテルまでの最終移動手段が確保できていない場合、朝まで万博会場に居た方が安全と言えます。
先日の電車トラブルは一晩で解消されましたが、復旧まで時間がかかるようでも歩くなら明るくなるのを待ってから移動した方が良いです。
四つ橋線沿線からタクシーを利用する場合、降りる駅は考えた方が良いです。
西梅田駅や難波駅は繁華街が近いので、深夜でもタクシーを見つけやすいと思いますし、肥後橋駅も北新地等が近いですし、四ツ橋駅も心斎橋が近いです。
南海トラフ地震が起こるとどうなる?
前回電車が運休した時は、大阪メトロ中央線のみ運休した非常に局地的な災害と言えます。
それでは南海トラフ地震のような大規模な災害が起こった時はどうなるのでしょう?
※地震の際の緊急の対応は、防災庁のホームページ等を閲覧ください。

まずこちらが大阪市が公開しているハザードマップになります。
万博会場ある咲州は地盤が高く作られており、意外に津波のリスクは低いと想定されているのがわかります。
また万博会場では90万食分の備蓄がされており、15万人が2日間生き延びれる計算になります。
脱出ルートに関しては万博に繋がる橋は耐震化されているようですが、震度5以上の地震が発生した場合点検が終わるまでは使用できないそうです。
橋を渡れたとしても、渡った先の此花区や港区が被害を受けている可能性の方が高いのですが・・・。
調べてみたら思っていたより万博会場は安全なのがわかりました。
ですが、そもそも災害が起こらないのを心から祈ります。