タイ旅行の定番三大寺院ですが以前は交通アクセスが悪く、タクシー以外だとチャオプラヤボートなどが定番でした。
チャオプラヤエクスプレスボートはちょっとしたクルーズ気分で悪くはないのですが、何回も行くかと言われると少し面倒でもあります。
個人的にはもう何年も行ってなかったのですが、MRTで楽々行けるようになったので久々に行ってみる事にしました。
便利な駅前寺院に
サナムチャイ駅はMRTブルーライン沿線、つまり都心部の主要な駅から乗り換えなしで行く事がえきます、
MRTサナムチャイ駅を降りる(地下鉄なので上がる?)と、いきなりサイアムミュージアムがあります。
ワットポーは大きいですから入口までだと若干距離はありますが、外壁はすぐ目の前に見えて来ます。
以前BTSとチャオプラヤボートを乗り継いで行った経験からだと、「あらもう着いちゃった」的な気分になってしまします。
楽過ぎて物足りないのでちょっとチャオプラヤ川によってみる事に・・結局放浪癖が勝ってしまうんですよね。
母なるチャオプラヤ川を眺めながらちょっと休憩・・しようと思いましたが、建物が邪魔で川沿いはなかなかたどり着けません。
お金払わないと景色が見えないようになってるのは上手としか言えませんが、無理やり手を伸ばせば写真ぐらいは撮れます。
付近は詐欺にご注意を
入口まで数分ですが近づくと・・
「ワットポーやってない!」「ワットポーやってない!」
はいはい、この周辺お約束の胡散臭い客引きです。
本当について行ったらどうなるか気になりはしますが、いつも通りスルーします。
「ワットポーやってない!」「ワットポーやってない!」「ワットポーやってない!」・・
また別の奴らが・・なんとなくコロナ前より悪化している気がします。
あまりにしつこいので、なぜか「マイペンライ!」と叫んでやりました。
すると驚いた顔して去って行きました。
あの場でマイペンライが正しいのかどうかはわかりませんが、とりあえず結果OKとします。
他にもちゃんと話を聞いてませんが色々声かけてきました、立ち止まったり話を聞かないのが基本です。
ワットポーは基本年中無休で、隣の王宮でよほど大きな式典でもない限り休みません。
それも年に数日あるかないかのニュースになるほどの大きな式典です。事前にニュースをチェックしておくと安心ですが、めったにありません。
数年ぶりのワットポーの変化
最後に訪れたのは5年前以上前になりますので、感じた事をまとめます
まず仏像や仏塔は相変わらず素晴らしく、敷地も広々としていますし流石三大寺院と言われるだけあります。
大涅槃像もありますので体験的にインパクトがあり、個人的にはワットプラケオよりおすすめです(好みです)。
料金システム
最も変わったのが料金システムになります。
2024年現在ワットポーの入場料(拝観料?)は300バーツになります。
200バーツと書かれたサイトもありますが、2024年から値上げされています。
初めて訪れた時は100バーツで、なぜか無料のペットボトルの水が貰えました。
レートも変化していますので、当時からだと1000円近く値上げされた事になります。
もちろん300バーツ払う価値はあると言うか、300バーツでもまだ安いぐらいの価値のある場所です。
ワットプラケオは昔から500バーツなので比較してもまだ安いですし。
水に関しては以前ワゴンで配っていましたが、見当たりません。
自動販売機的な場所で買えるらしいのですが、価格は購入してないのでわかりません(無料なのかもわかりません)。
日本人観光客が減少?
今回の旅全般に感じた事でもあるのですが日本人観光客、特に団体が減った気がします。
たまたまかもしれませんが広いワットポーの中でも日本人は数組しか見かけず、団体のツアーに関しては全く遭遇しませんでした。
まあリピーターの人が毎回もワットポーに行くかと言えば行かないでしょうし、実際私も5年以上ぶりです。
逆に日本人に限って言えば2、3人で来ている若者が増えた気がします。
周辺の変化
治安の悪化と言って良いかはわかりませんが、詐欺まがいの声掛けは増えました(まがいと言うかもろ詐欺ですけど)。
「ワットポーやってない」や「ワットポーチケットあるよ」などの詐欺が、体感で数倍に増えています。
本当にうんざりしました。
推測ですがMRT延伸で個人でも行きやすくなったのでツアーの利用客が減り、詐欺に狙われる人が増えたのかも知れません。
交通事情がもたらす変化
以前は個人で行こうとするとボートに乗ったり乗り換えが必要でしたし、タクシー利用するにしても悪質なタクシーが多いのでちょっとうんざり。
ある程度時間もかかるので、結果慣れてる人でもちょっと構える場所だったように思います。
それがMRTですぐになったので、「ちょっと時間があいたからワットポーでも行こうか」ぐらいの気軽さになりました(今回もそんな感じでした)。
なのでタイ旅行が初めてで、以前はツアーを利用していたような客層でもある程度簡単に行けます。
これはその他のエリアにも言える事で、以前ならタクシーやバスが必須だったバンコク中心部の西部エリア、ワットパクナム周辺やローカルエリアにも乗り換えなしで行けてしまいます。
個人旅行に大きな変革をもたらしたと言えます。
ワットポー参拝の注意点
ワットポーとワットプラケオ周辺観光の注意点です。
今後個人で行く人も増えてくると思いますので、自分の身は自分で守る必要があります。
まずは騙されない事
何度も書きますが詐欺には注意で、周辺で声をかけてくる人物はまず詐欺です。
赤の他人、それも外国人に目的もなく声をかけてくる人などまず居ないのです。
最近では詐欺も多様化しており、定番「ワットポーやってない」だけではなかったです。
今回実際遭遇したケースでは偽チケット売りがいて、「ワットポーチケット」とか言いながら寄ってきます。
正規のワットポーのチケットは路上販売などしていません。
チケットその物が本物か怪しいですし、本物でも正規の金額であろうはずがありません。
推測ですが、だんだん巧妙になり「当日券売り切れだからここで買わないと入れないよ」とか、日本語で言ってくるケースが出て来そうですが・・ありえません。
特にレアチケットでもないので普通に入口で買えます。
門を入るとチケット売り場があり混雑してると多少並ぶことはあるかもしれませんが、まず問題なく買えます。
ワットポーは広大なので入場規制する可能性は低く、よほど特殊な事情がない限り考えられません。
服装
ワットポーに限らず寺院参拝時は、露出度の高い服装は禁止です。
「大丈夫でした」的な書き込みを見た事がありますが、そもそもマナー的に失礼です。
基本入口で注意されるはずですがそこはタイ、混んでると見逃される事もあるかもしれません。
ですがタイ人にとって寺院は大切な信仰の対象であり、通りすがりの外国人が軽視して良い物ではないのです。
カジュアルで問題ありませんが、せめてTシャツに長ズボン、スニーカー程度の服装にはしてください。
ノースリーブや男性のショートパンツ、サンダルはNGで、女性のスカートは長めならOKだそうです。
また本堂など参拝中は原則靴を脱ぐので靴下は必須です。
その他注意点
タイの仏教(上座部仏教)では、女性に対して色々制限があります。
女性は出家できないので僧侶になれませんし、僧侶に触れてもいけない決まりです。
ワットポーも寺院ですのでお坊さんとすれ違いそうになったら、女性は触れないように気を付けてください。
僧侶は女性に触れてしまうと、それまでの修業がリセットされてしまうらしいのです。
近頃のコンプライアンス的には女性差別とか言われかねませんが、宗教なので仕方ありませんしお寺では特に気を付けてください。
敬虔な仏教徒の多いタイでは僧侶は年齢にかかわらず敬われる存在で、電車の優先座席にもお年寄りや妊婦に加えて「僧侶」があるぐらいです。
ちなみにワットポーには僧侶が居ますが、ワットプラケオには普段僧侶は居ません(王室の式典寺院なので)。
タイ人の思想「タンブン」
タイと言いますか、上座部仏教の思想に「タンブン」があります。
単純に言うと「良い事をすると徳がたまる」といった感じなのですが、その最も上位な行いが「出家して修行する」です。
ただ教義で女性は出家できない(タイに尼さんはいません)ので、女性は托鉢をする僧侶に施しをしたり日々の善行で徳を積みます。
また出家できない母の為に代わりに、息子が出家して母親の分も徳を積むのが親孝行とされています。
ワットポーマッサージ
ワットポーはタイマッサージ発祥の地とされ、敷地内でマッサージを受ける事ができます。
技術はレベル高いらしいですが料金は1時間480バーツぐらいだったので、市内のそこら辺のマッサージ店よりやや高いです。
タイマッサージの歴史
なぜ寺院でマッサージが生れたかと言うと、僧侶の感謝の気持ちからという説があります。
上座部仏教では生産活動が禁止されており、畑で野菜を作る事も料理を作る事もできません。
なので普段の食事は全て托鉢をして、施して貰う必要があります。
しかし普段お世話になっている人々に何かお礼をしたいと考えた時に、手作りのプレゼントを作る事さえできません。
そこで考えたのがマッサージです。
元々寺院は教育機関としての側面もあり、数々の知恵が集まっていました。
タイ特有の民間療法にインドから伝わったアーユルヴェーダ、中国の気など様々な知識を組み合わせて誕生したのがタイ古式マッサージです。
中でもワットポーは総本山と言われ、質の高いマッサージを受ける事ができると評判です。
評判が良いイコール混みあいますので、体験を希望する際はお時間には余裕を持ってください。
マッサージだけならスクンビットソイ39に直営店があるので、そちらの方が安くて混雑も少しはマシです。
最寄り駅はBTSプロンポン駅になります。